04 学校広報の効果

学校広報による効果は、いずれも学校とステークホルダとの関係を改善・向上させるものです。具体的には次の5つがあります。

  1. 正確な認識の形成
    学校側がどんなに地道な努力や工夫をしていても、社会に正しく認識されなければ、一方的で理不尽な批判を浴びたり、不当な評価をうけやすくなります。学校の現実を正しく伝えることは、学校とステークホルダの関係維持のみならず、この国の教育の仕組みを当事者自ら妥当な方向へ導くために欠かせません。
  2. 基本的信頼関係の構築
    根拠のない思い込みで成り立つ信頼は脆く崩れやすいものですが、正確な認識のもとに構築される信頼関係は、持続的で安定的です。学校の現実がきちんと理解されていれば、何かトラブルがあっても冷静に捉えてもらえますし、解決に手を貸してもらうこともできるでしょう。
  3. 社会的評判や愛着の形成
    正しい認識と基本的信頼関係によって形成される社会的評判や愛着(我が町の学校的感情)は、ステークホルダの実感から生まれるものゆえに説得力があり、根拠のない噂や風評を駆逐します。
  4. 学校運営や行事への参画
    基本的信頼や学校への愛着があれば、学校運営や行事への参加参画をスムーズに促すことができます。学校評価や地域運営学校など、相応の負担と関与を求める場合は、ステークホルダ側の動機付けを高めるうえでも、信頼や愛着は欠かせない要素となるでしょう。
  5. 説得・交渉リスクの軽減
    不信感をもって対決姿勢になっている相手を説得するのは非常に困難です。感情的なもつれを解いて、筋の通った説明を相手に受け入れさせるには、とにかく時間と手間がかかるものです。学校の実情を正しく知り、かつ、学校の教育活動に理解を示す相手なら、ストレートに課題をぶつけて問うても誤解したり、むやみに反発したりといった状況は起きにくいでしょう。

これら5つの効果がどのような価値を生むのか、記事05で説明しましょう。

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